Webディレクター養成研修を受講して
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こんにちは。カズミア株式会社でディレクターを務めている中根です。
5月から6月にかけて、「Webディレクター養成研修」を受講しました。Web業界で働く方はきっとご存知であろう、雑誌「Web Designing」を出版しているマイナビ出版が主催する研修です。
全4日間の対面での研修を通じて、改めてディレクション業務の本質や役割について深く考える機会となりました。
この記事では、受講を決めた背景や学びの内容、そして今後の展望についてご紹介します。
目次
受講を決めた理由
カズミアに入社して1年が過ぎました。
未経験からスタートし、さまざまなお客様のWebサイト制作をお手伝いする中で、今でもWebディレクターという仕事の奥深さに気づかされる毎日です。
企画・設計・進行管理はもちろん、課題整理や提案まで、業務は多岐にわたります。
ディレクターで必須なのが、コミュニケーション。
私はもともと営業職の経験があったことから、社内外の関係者との調整には比較的自信がありました。加えて、性格的にスケジュール管理が得意なタイプでもあります。
そのため、プロジェクトを円滑に進めるための調整業務にはある程度対応できると感じていました。
一方で、自分の中で課題として感じていたのが、「クライアントの課題を深掘りし、Webサイトに落とし込んでいく力」でした。
ヒアリングを通じて本質的なニーズを引き出し、業界の特性や競合の動向をリサーチした上で、どう設計や表現に反映していくのか。
これまで書籍やSNSなどで学んだ知識をもとに試行錯誤しながら実践してきましたが、全体の流れや考え方にまだ自信を持てない部分がありました。
だからこそ、ディレクション業務の一連の流れを体系的に学びたいと考え、今回の研修への参加を決意しました。
実務の中ではなかなか振り返ることができない基本や原則をあらためて学ぶことで、お客様の課題を正しく捉え、思考し、提案につなげていけるディレクターを目指していきたいと考えました。
研修の内容
今回参加した「Webディレクター養成研修」は、実務経験が浅いディレクターを対象とした、4日間の実践的な講座です。
Web制作の流れに沿って段階的に構成されており、各フェーズの基本とポイントを体系的に学びました。
研修で扱われた主な内容は以下の通りです。
- Webディレクターの役割と心構え
- クライアントへのヒアリング
- SEOやSNSを活用したマーケティング手法
- コンテンツ企画
- ワイヤーフレーム作成
- 制作工程の管理(タスク分解・スケジュール作成)
- 見積もり作成
- 提案資料の作成
- プレゼンテーション
1回3時間の研修のうち、約3分の1が座学、残りの3分の2がワークという構成で、実際に手を動かしながら考える時間が多く設けられていました。
中でも印象的だったのは、その“リアルさ”です。
ワークでは実在する企業のWebサイトを題材に進められたのですが、なんと初日から、その企業の担当者の方にオンラインでヒアリングを行う展開に。
最終日にはリニューアル案をプレゼンテーションする機会まで設けられており、「これはもはや実務では?」と錯覚するほど、緊張感と臨場感のある環境で学ぶことができました。
また、少人数制のため質問がしやすく、日頃感じていた疑問を講師や他の受講生と共有できたことも、大きな収穫の一つです。
実務では他のディレクターのヒアリングに同席する機会がないため、「こんな切り口もあるのか!」と新たな気づきが得られました
印象に残った学び・気づき
ディレクション業務を網羅的に学んだ中でも、特に印象に残っているのが、ワークで行った「制作スケジュールの作成」です。
冒頭にも触れた通り、一言で「ディレクション」と言っても、その業務内容は実に多岐にわたります。
社内メンバーはもちろん、クライアントや外部パートナーなど、多くの関係者とコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推進していく必要があります。
研修では、タスクを細かく洗い出し、「工程に抜けや漏れがないか?」を確認していくプロセスを学びました。
必要に応じてデザイナーやエンジニアなどの関係者を巻き込みながら、全体の流れを整理することの重要性も実感。
ここをきちんと固めることが、プロジェクト全体のスムーズな進行につながるのだと、あらためて感じました。
実務では、慣れや思い込みで進めてしまい、抜け漏れが起きてしまうこともあります。
だからこそ今後は、この学びを意識して取り組んでいきたいと思っています。
また、今回の受講の目的の一つでもあった「クライアントの課題を深掘りし、Webサイトに落とし込んでいく力」についても、大きな収穫がありました。
研修では、実際の企業を題材に課題の抽出から施策の提案までを行うという、実務さながらのリアルな環境を体感。
これまでは手探りで進めていた部分も、自分の中で軸ができ、自信を持って取り組めるようになりました。
受講できて、本当によかったと感じています。
今後に向けて
今回の研修で得た学びを、すぐにでも実務で実践しています。
例えば、課題整理やコンテンツ企画のワークフローを改善したり、スケジュール作成前のタスクの洗い出しを丁寧に行うなど、日々の業務に確実に反映されています。
今後は、こうした知識やスキルを社内にも還元し、チーム全体の底上げを図っていきたいと考えています。
「誰が担当しても、安心感をもって一定の品質で進められる」体制を整えることで、より多くのお客様に安心してご依頼いただけるようにしていきたいと思います。
カズミアでのディレクションについて
カズミアでは、少数精鋭ならではのフットワークと柔軟さを活かし、ディレクターがお客様と真正面から向き合います。
対面でのヒアリングやオンラインでの綿密なミーティングを通じて、本質的な課題を見極め、最適な解決策をともに考えていくスタイルを大切にしています。
単なる「指示役」ではなく、Webサイト制作を通じてお客様の事業を成功に導く「パートナー」として並走する——それが私たちのディレクションです。
最後に
研修を通じて、ディレクション業務の全体像と流れを体系的に学べたことは、大きな自信につながりました。
技術やトレンドが日々進化するWeb業界において、学び続ける姿勢は欠かせません。
今後もお客様にとって信頼できるパートナーであり続けるために、自分自身のスキルを磨きながら、チーム全体の成長にも貢献していきたいと考えています。