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「働く意義」を言語化する。採用活動で重要な経営者のメッセージ設計法

成功する採用マーケティング :「働く意義」を言語化する。 採用活動で重要な経営者のメッセージ設計法

中小企業のための「成功する採用マーケティング」として複数回にわたり記事をお届けします。
5回めは、採用活動において重要な経営者からのメッセージについてお伝えします。

 

はじめに:この会社で働くことを人生の一部と感じてもらう。その想いの言語化が採用の出発点です。

採用で人の心を動かすのは、条件や制度ではありません。それは、「なぜこの仕事をしているのか」という経営者の想いです。どんなに小さな会社でも、”働く意義”が言葉として存在すれば、人は自然と集まります。
「この会社で働くことが、自分の人生の一部になる」——そう感じてもらえるのは、経営者が自分の言葉で語るときです。
採用とは、理念を飾ることではありません。生きた言葉を届けることです。その一言が、未来の仲間を惹きつけ、組織の文化を育てます。そして更に「想いの共有」を繰り返すことが重要です。
働く意義を言語化すること——それが、これからの採用の出発点です。

採用市場は「共感」が大切になっています。求職者は給与や待遇だけでなく、企業の存在理由に共鳴できるかを見ています。
経営者が語る「働く意義」は採用において最も重要です。理念や社会へのインパクトを言葉にできない企業は、心に響く採用活動はできません。
この記事では、「働く意義」を経営者自身の言葉で設計し、採用メッセージとして発信する方法を整理します。

 
目次

1. 採用における「働く意義」の重要性

近年、20〜30代の若手人材の間で、「何のために働くのか」という問いが当たり前に語られるようになりました。
転職市場や新卒採用でも、企業規模や年収よりも、「自分の価値観に合う仕事か」「社会的な意味を感じられるか」が重視されています。
この変化は、企業にとってチャンスであり、同時にリスクでもあります。
"働く意義"を明確に語れる企業ほど、人を惹きつける力を持つからです。
逆に、メッセージが抽象的で「どんな想いで事業をしているのか」が伝わらない企業は、求人を出しても応募が集まりにくくなっています。
採用メッセージとは、単なるキャッチコピーではありません。
「経営者がなぜこの会社をつくり、何を目指しているのか」を伝える言葉です。
つまり、"働く意義"の言語化=経営者の哲学の翻訳。
経営者がその言葉を持てるかどうかが、採用ブランドの成否を分けます。
 
採用における「働く意義」の重要性

採用における「働く意義」の重要性

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2. 「働く意義」とは何か?働く意義のピラミッドを構成する3つの価値

「働く意義」と聞くと、理念や社会貢献といった抽象的な話を思い浮かべがちです。
しかし、採用で伝えるには、より多層的な視点で整理する必要があります。
以下の3つの軸で捉えると、メッセージが立体的になります。
 

① 社会的・事業的価値

自社の事業が、社会や顧客にどんな価値を生み出しているか。
「何を変えたいのか」「誰のどんな課題を解決しているのか」を明確にします。
たとえば、製造業なら「ものづくりを通して人の生活を豊かにする」といった原点を掘り下げることが重要です。

 

② 組織・社員にとっての価値

社員がこの会社で働くことで、どんな成長ややりがいを感じられるのか。
「挑戦できる環境」「仲間との協働」など、組織文化に根づく価値観を言語化します。
社員が語るエピソードを通じて、リアリティを持たせるのも有効です。

 

③ 個人の人生・キャリアとしての価値

働くことが、その人の人生にどんな意味をもたらすのか。
キャリアの中で何を得られるのか、どんな未来を描けるのか。それを提示することが、若手人材の共感を呼びます。

 
働く意義のピラミッドを構成する3つの価値

働く意義のピラミッド

 

この3つが噛み合って初めて、「この会社で働く意味」が一貫したメッセージとして立ち上がります。
経営者の言葉に真実味を持たせるには、理念やビジョンを「語る」のではなく、「自分自身の経験・信念から紡ぐ」ことが欠かせません。
次章では、こうした「働く意義」を実際の経営者メッセージに落とし込むための4ステップ設計法を解説します。
 

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3. 経営者メッセージ設計の4ステップ - 言葉を“理念”から“共感”へと変えるプロセス -

経営者が語るメッセージは、単なるスローガンではありません。
それは「この会社がなぜ存在しているのか」「何を成し遂げたいのか」を社会と未来の仲間に伝える、経営の翻訳です。
ここでは、「働く意義」を伝える経営者メッセージを設計するための4つのステップを紹介します。
重要なのは、言葉を“外に向けてつくる”のではなく、“内から掘り起こす”こと。
表面的なコピーづくりではなく、経営者の思考プロセスそのものがメッセージになります。

 

STEP 1:採用ターゲットを明確にする

まず、「誰に語りかけたいのか」を明確にします。
経営者メッセージは“全員に響く言葉”である必要はありません。
むしろ、共に未来をつくりたい人にだけ届く言葉であるべきです。
ここで整理すべきは、ターゲット人材の「価値観」と「働く目的」。
たとえば――

  • 安定よりも挑戦を求める人
  • 社会課題の解決に関わりたい人
  • 技術を通じて価値を生み出したい人

このように想定することで、メッセージの語り口や語彙、エピソードの方向性が自然に定まります。
採用市場で“誰に”語るのかを見誤ると、せっかくの理念も届かなくなります。

 

STEP 2:自社の“働く意義”を掘り下げる

次に、自社にとっての「働く意義」を内省的に掘り下げます。ここでは、経営理念や事業ビジョンを単に引用するのではなく、経営者自身の言葉で再定義することがポイントです。
問いの例として、次の3つを考えてみてください:

  • なぜ私はこの事業を始めたのか?
  • この会社を通じて、社会にどんな変化を起こしたいのか?
  • 社員が働く中で、どんな瞬間に「意味」を感じてほしいか?

これらの問いに答えることで、会社の存在意義が“実感のある言葉”に変わります。
たとえば、単に「お客様の課題を解決する会社です」ではなく、
「不器用な人でも誇れる仕事をつくりたい」
「職人技を、次の世代にも伝えていく会社でありたい」
といった、経営者の人生と結びついた言葉が力を持ちます。
“働く意義”の核心は、経営者自身の生き方に宿ります。

 

STEP 3:メッセージを形にする

掘り下げた想いを、採用現場で伝わる言葉と構造に落とし込みます。
 

メインメッセージ(核となる一文)

まずは、「この会社で働く意義」を一言で表現するセンターフレーズを決めましょう。
例:

  • 挑戦を恐れず、変化をつくる人と共に
  • ものづくりを、人づくりの原点に
  • 人の可能性を信じる会社でありたい

これは理念でもキャッチコピーでもなく、経営者の“意思表示”です。
 

サブメッセージ(具体化するストーリー)

次に、その言葉を支える具体的な文脈を添えます。

  • なぜその信念を持つようになったのか(創業ストーリー)
  • 社員がその価値を体現している実例
  • 今後どんな未来を描いているのか(ビジョン)

経営者の語る言葉に物語が宿るとき、採用候補者は「自分もその物語の登場人物になりたい」と感じます。
この「ストーリーの余白」が、共感を生む鍵です。

 

STEP 4:共感と参画を促す

最後のステップは、メッセージを“伝える”だけでなく、“共に考える”構造に変えること。
求職者に「あなたもこの意義に参画しませんか?」と問いかけることで、受け手は主体的に関わろうとします。
採用ページや説明会、SNS発信など、あらゆる接点で一貫して伝えることが大切です。

  • 採用サイトのトップに、経営者メッセージを動画やインタビュー形式で掲載
  • 説明会では、理念よりも「どんな未来を共に描けるか」を語る
  • 社員インタビューも、“意義の体現者”として編集する

これらの発信は、“会社の広告”ではなく、“共感の対話”であるべきです。
採用とは、「理念を共有し、行動する仲間を見つける営み」なのです。

経営者メッセージ設計の4ステップ

経営者メッセージ設計の4ステップ

 
経営者メッセージとは、未来への約束を言葉にしたもの。4つのステップを通じて、自社の“働く意義”を明文化することで、採用活動は単なる人集めから、“共に生きる人を見つける場”へと変わります。
そしてその言葉は、採用を超えて、社内の文化づくりや事業推進の原動力にもなっていきます。

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4. ケーススタディ:実際の経営者メッセージから学ぶ「言葉」が人を惹きつける瞬間

抽象的な理念よりも、“経営者の言葉”が人を動かすことがあります。
それは完璧なコピーではなく、「なぜこの会社をつくったのか」「どんな未来を信じているのか」という、経営者自身の人生観がにじむ言葉です。
ここでは、実際に採用現場で強く共感を生んでいる企業のメッセージを3つ取り上げ、その構造と学びを整理します。
 

【CASE 1】株式会社ファーストリテイリング

「服を変え、常識を変え、世界を変えていく。」
この言葉は、単なるブランドスローガンではありません。
柳井正氏自身が、若い頃から抱いてきた“変革への執念”を体現しています。

  • 社会的・事業的価値:服という日常を通して社会をより良くする。
  • 社員への価値:変化を恐れず挑戦する文化。
  • 個人への価値:「自らの意思で未来を動かす人」を育てる環境。
  • この3層が明確に結びついているからこそ、働く意義が“理念”ではなく“行動の指針”として伝わります。メッセージが「誰の言葉か」ではなく、「どんな信念に基づくか」が重要です。
    学びポイント:
    経営理念を語るのではなく、「行動でどう体現するか」をメッセージに込める。
     

    【CASE 2】Sansan株式会社

    「出会いからイノベーションを生み出す。」
    名刺管理サービスから始まったSansanのメッセージは、一見シンプルですが、採用文脈では非常に強い引力を持っています。
    なぜなら、“名刺を管理する”という機能的価値を超えて、“人と人の出会いを社会的価値に変える”という哲学的ミッションが込められているからです。
    採用サイトでも、在籍する社員のストーリーが「出会いをつなぐことの意味」として語られ、経営者の言葉と社員の実体験が一貫しています。
    学びポイント:
    サービスの「機能」ではなく、「存在意義」を言葉にすることで、事業の社会的価値と働く人の意義がつながる。
     

    【CASE 3】地域製造業の挑戦 “小さな会社の原点メッセージ”

    「うちの製品は、誰かの“当たり前”を支えている。」
    これは、神奈川県の金属加工会社の社長が新卒者向け採用説明会で語った言葉です。
    派手さはありませんが、学生たちの心を静かに動かしました。
    社長は続けます。
    「自分たちの作った部品が、誰かの命を守る機械に使われている。それを誇れる仕事にしたい。そう思ってやっています。」
    この言葉には、会社の規模を超えた“存在の誇り”があります。
    理念的ではなく、日常の中の意味を語ることで、働く意義がリアリティを持って伝わる好例です。
    実際、この言葉を聞いた海外からの労働者も多く集まったそうです。言語や文化を超えて、「誰かの役に立つ」という普遍的な価値が、人々の心を動かしたのです。
    学びポイント:
    “大きなビジョン”ではなく、“小さな誇り”から始めると、経営者の言葉が現場と響き合う。

     

    ケーススタディから見える3つの共通点

    3社に共通しているのは、「経営者の想い」と「社員の行動」がずれていないこと。
    どのメッセージにも、理念 → 行動 → 実感という一貫した構造があります。

    共通点 説明 実践ポイント
    ① 経営者の原体験が起点になっている メッセージが「なぜその想いに至ったか」まで語られている 自分の経験から出発する
    ② 社員が体現者として登場している 現場の行動・エピソードで裏付けられている メッセージを“証明”する
    ③ 「社会」「組織」「個人」の3層が噛み合っている 会社の存在意義が個人の働く意味と接続している 3層モデルで整理する

     

    中小企業・スタートアップへの応用

    大企業のようなブランド力がなくても、「経営者の言葉」は最大の武器になります。
    むしろ小さな組織ほど、言葉の温度と距離感がダイレクトに伝わるのが強みです。

    実践のヒントとしては――
    「創業時の思い」や「失敗のストーリー」から語り始める
    抽象的な理念よりも、「なぜこの地域・業界で挑戦しているのか」を明確にする
    経営者自身が採用説明会や動画で語ることで、信頼の一次情報を届ける
    経営者メッセージは、広告コピーではなく“約束”です。
    その約束を自分の言葉で語れるかどうかが、採用ブランディングの出発点になります。

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    5. 経営者・採用担当者向け実践ワークシート

    「働く意義」は、外から与えられるものではなく、自社の内側から掘り起こすものです。経営者自身の言葉で語るためには、理念や想いを「構造化」して整理することが大切です。
    ここでは、経営者や採用担当者が実際に取り組める4つの実践ワークを紹介します。この記事を読みながら、ノートやスプレッドシートに書き出してみてください。
    たった1時間でも、「言葉の輪郭」が浮かび上がってくることと思います。
     

    ワーク①:自社における「働く意義」を構成する3つの要素を洗い出す

    “働く意義”の要素を洗い出す

    まずは、自社の「働く意義」を下記の3つの視点から書き出してみましょう。

    視点 自社の場合(記入欄)
    社会的・事業的価値 どんな社会課題を解決しているか? どんな人の役に立っているか?
    組織・社員にとっての価値 社員はこの会社でどんな成長・やりがいを得られるか?
    個人の人生・キャリア価値 働くことで、社員はどんな未来を描けるか?

    ポイント
    理念やビジョンのコピーではなく、「日常の中で実感できる意義」を言葉にしてみましょう。「誰かの笑顔」「地域の安心」「技術を継ぐ誇り」など、具体的な言葉を出すと実感が湧きます。
     
     

    ワーク②:採用ターゲットの“価値観”を整理する

    採用ターゲットの“価値観”を整理する
    採用メッセージは「誰に語るか」で全く変わります。
    ここでは、理想とする人材の価値観・動機を簡単に整理してみましょう。

    質問 記入欄
    どんな価値観・人生観を持つ人に共感してほしいか?
    その人は、仕事にどんな“意義”を求めているか?
    自社のどんな点が、その価値観に響くか?
    逆に、どんな人には合わないと思うか?(価値観の境界線)

    ポイント
    採用活動は“選ぶ”だけでなく、“選ばれる”活動です。ターゲットを明確にすると、経営者の言葉が具体的な「相手に届く言葉」へと変わります。
     
     

    ワーク③:経営者メッセージを設計する(草案づくり)

    経営者メッセージを設計する

    次に、これまでの整理をもとに経営者メッセージの骨格をつくります。以下のテンプレートに沿って、まずはラフに書いてみてください。

    【メインメッセージ(1行)】

    この会社で働く意義を、一言で表すと?
    例:「挑戦する人を応援する会社でありたい」 「手仕事に、未来の価値をつくる」

    【サブメッセージ(2〜4行)】

    その意義の背景・想い・未来像を語る。
    例:「私たちは、誰もが安心して挑戦できる社会をつくりたい。その第一歩が、この会社の現場から始まっています。」

    【エピソード・原体験】

    なぜその想いに至ったのか?どんな出来事があったのか?
    例:「創業当初、取引先に断られ続けた日々がありました。それでも支えてくれた仲間がいた。その経験が今の文化を形づくっています。」

    ポイント
    文章の完成度よりも、“心から出る言葉かどうか”を意識しましょう。飾らない言葉ほど、採用候補者の心に届きます。
     
     

    ワーク④:社内で検証し、発信チャネルを整える

    社内で検証し、発信チャネルを整える
    メッセージは「つくって終わり」ではなく、「共有して育てる」ものです。
    次のチェックリストを使いながら、社内の対話や発信設計を進めてみてください。

    チェック項目 Yes / No
    経営者メッセージを社員と共有し、共感が得られているか?
    現場のエピソードと矛盾がないか?
    採用サイト・SNS・説明会など、発信内容に一貫性があるか?
    メッセージを体現している社員のストーリーを紹介できるか?
    新入社員がその言葉を“自分の言葉”として語れているか?

    ポイント
    経営者の言葉が、社内外で“生きている”状態をつくることが最終ゴールです。採用だけでなく、組織文化の中で語り継がれるメッセージに育てましょう。

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    まとめ:言葉が企業文化をつくる

    経営者メッセージをつくることは、単に採用のための作業ではありません。
    それは、「自分たちは何者か」「何を信じて働いているのか」を問い直す、企業文化づくりの第一歩です。最初は時間がかかっても構いません。大切なのは、“美しい言葉”ではなく、“本気の言葉”を見つけること。
    経営者が言葉を持つと、社員が誇りを持つ。
    社員が誇りを持つと、採用が強くなる。そして良い社員が仲間に加わってくれる。
    この循環こそが、「働く意義」を中心にした採用ブランディングの真の姿です。
     

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    【連載】成功する採用マーケティング

    第1回:中小企業でもできる!採用ブランディングで応募を増やす実践的ノウハウ
    第2回:採用サイトは企業文化の語り部 中小企業こそ作るべき理由と作成ステップ
    第3回:内定承諾率を劇的に変える!採用パンフレットを「不安を解消する切り札」にする作成術
    第4回:中小企業こそやるべき!「採用ペルソナ」ワークシート作成と採用ミスマッチを防ぐ活用法
    第5回:「働く意義」を言語化する。 採用活動で重要な経営者のメッセージ設計法

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